image



ついに3月3日に発売となった『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。当サイト管理人もNintendo Switch版を発売日からプレイしていますので、今回は触ってみた感想などを書いていこうかと思います。

約40時間以上プレイしてのレビューです。


◆オープンワールドが本物の自由を手に入れた!

image


ご存知、今回の『ゼルダの伝説』はオープンワールドになっており、シームレスに繋がった広大な世界を自由に冒険することができます!

とはいえ、広い世界を自由に冒険できるだけなら、昨今の大作ゲームとしては別に新しくもありません。本作の凄いところは、その広大な世界が、ただ背景として存在しているわけでなく、プレイヤーがその世界に対してインタラクションを取ることが出来るところにあります。

例えば、フィールド上に無数に存在する木には、登ることもできれば、切り倒すこともできます。草を刈るのは勿論、燃やすとどこまでも燃え広がっていきます。

アイテム一つ一つには「重さ」という概念が存在していて、水に物を投げ込むと、果物や木製の武器などは浮くけど、鉱石や鉄製の武器は沈むとか…。こちらが期待してとった行動に対して、ちゃんと応えてくれるんですね。

image


世の中の多くのオープンワールドが、道端の石ころ一つ拾わせてくれないのに対して、本作ではフィールド上に存在するあらゆるものが嘘偽りなく存在していることを実感させてくれます。

私はオープンワールド系では『ウィッチャー3』が歴代最高傑作だと思っているのですが、『ブレス オブ ザ ワイルド』をプレイしたことで、『ウィッチャー3』の世界が実は何もさせてくれない不自由なものであることに気付いてしまいました。

勿論、どちらも目指す方向性が違うので、比較するべきではないのですが、それくらい今回のゼルダは、他のどんなフォトリアルなゲームよりも、リアルを感じることができたんですね。



◆魅力的なロケーションの数々

image


広大な世界を謳うゲームの中には、密度が薄く、ただ同じような景色が広がっているだけのゲームも少なくありませんが、今回のゼルダはそういったことは全くありません。

E3デモなどに登場したエリアは全体のほんの一部でしかなく、そこから一歩外のエリアに出ると、様々なロケーションが広がっていて、ただコピペで同じような地形を水増ししたような印象は全く感じませんでした。

image
image
image


何十時間プレイした今でも、毎日新しい発見があり、目的もなくただフィールドを探索しているだけでも気がつくと何時間も経過してたなんてことも。

今の任天堂がこんな大規模なものを作ったことが信じられない。



◆見直された『ゼルダのアタリマエ』


本作は開発当初から、『ゼルダのアタリマエを見直す』というテーマを掲げていて、誰でもプレイ開始すぐに、これまでのゼルダとは大きく違うことに気付くと思います。

プレイヤーは殆ど説明もなく、いきなり広いフィールドに放り出されます。シナリオ進行の順序も自由に選択できるため、やらされている感がなく、能動的にプレイしている感覚が味わえます。と言っても、進めたいシナリオの目的地をマップに出すこともできるので、何をすればいいのか迷う心配もありません。

せっせと「ハートのかけら」を集めるお約束もなくなり、フィールド上に点在する『ほこら』を探してクリアすることで、ハートの上限やスタミナを増やすことができます。ハートの回復は自ら食料を調達・料理することで、回復アイテムとして使える様になります。

image


個人的に一番大きな要素は『武器』が壊れること。マジですぐに壊れます。途中まで武器スロットが増やせることを知らずにプレイしていたので、武器の管理は本当に苦労しました…。

常に武器や素材を収集しながら探索を進めるという、ハクスラ的な収集要素(厳密には違うけど)も加わったと言えると思います。

image


普通、ゼルダほど歴史あるシリーズになると、ファンが大きな変化を嫌う傾向にあるものですが、今回は奇跡的に全てが上手くいっているように感じました。



◆ダンジョンは短いながらも達成感のある内容

image


本作は過去シリーズのような、クリアするのに何時間もかかるような巨大ダンジョンは存在しませんが、100個以上の『ほこら』と、『神獣』という大掛かりな仕掛けを解くメインダンジョンが4つ存在します。

『ほこら』については、100個以上もあるということで、中には2〜3分で終わってしまうものや、敵一体を撃破して終わりというものもありますが、基本的にはそれぞれの『ほこら』で新しい謎解きが用意されており、しっかり達成感を得ることができ、飽きることなくプレイできるようになっています。

また「ほこら」はワープポイントになったり、4つクリアする毎に「ハート」や「がんばりゲージ」を上げることができるので、自ずと祠を探すモチベーションにも繋がっていき、作業感を感じることもありませんでした。

image


『神獣』では、ダンジョン全体を回転させたりして仕掛けを解きつつ、5つの制御装置を起動させるという、ダイナミックな謎解きを楽しむことができます。起動させる順序も自由なので、これまでのような一本道なダンジョン構成ではなくなっている点も新鮮でGOODでした。

image


『神獣』の中自体はそれほど大きくないので、頭の良い人なら短時間で解けると思いますが、私みたいに正解に気付かないと、延々とルービックキューブみたいに仕掛けをぐるぐる回しながら、試行錯誤する時間が流れると思います(笑)


◆不満点は?

ほとんど不満のない完璧なゲームですが、ほんの僅かですが不満に感じた部分もありました。

強いていうなら操作が複雑なこと。武器、盾、弓、アイテムの切り替えやアクションなど、素早く対応できるまでに多少の慣れは必要です。普段ゲームをやらない人なら、なおさら苦戦する部分かも。

image


あと梅雨かよ!ってくらいに雨が多いこと。雨が降ると、視界が悪くなったり、手が滑って崖に登れなくなったりして、止むまで探索を中断せざるを得なくなる場合もあるので、もう少し減らして欲しかった。

まあ天候に変化があって、それによってプレイヤーに制約がかかること自体は大歓迎なんですけどね。雨や雷、暑さ、寒さなど、『自然との戦い』というのも今回のゼルダの重要なテーマになっているので、ここは譲れないところかも。


◆総評

既に多方面から絶賛されていて、任天堂の最高傑作との呼び声も高い本作ですが、私もこれは任天堂の最高傑作というだけでなく、お世辞抜きに今までやったゲームの中でトップと言ってもいい大傑作だと思っています。

Wii Uのソフト不足の原因は、これを作ってたからじゃないかって思えるくらい(笑)。そりゃ、こんな凄いもの作ってたら他に手が回るはずないわ…。

全ての人が私と同じ感想を持つとは思っていません。が、少なくとも私にとっては特別な一本になったことは事実で、まずは全ての人にプレイして欲しいゲームだと思いました。ましてやWii UかSwitch持ってるなら、絶対やらなきゃ損です!

ということで、また『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の世界に浸ってきます。





スポンサーリンク