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任天堂の宮本茂氏が、8月22日に開催されたゲーム開発者イベント「CEDEC 2018」の基調講演に登壇。

この10年で起きたゲーム業界の最も大きな変化として「スマートフォンの普及」を上げつつ、自社のニンテンドーDSの方が先にタッチパネルに対応していながらも、スマホ並みの世界的ヒット商品にできなかったことの悔しい思いを語りました。


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2007年に米Appleのスティーブ・ジョブズCEO(当時)がiPhoneを発表した際、宮本氏は「指ではなくペンを使うが、タッチパネルなら『ニンテンドーDS』の方が先だ」と思っていたという。

 だが、現在に至るまでの爆発的な普及を目の当たりにし、「任天堂の方針は間違っていなかったが、ゲーム機よりも携帯電話を全てのネットワークにつなぐ方が確かに楽だ」と実感。08年の講演でも世界展開の重要性を説いていた宮本氏は、「DSをスマホほどの世界的ヒット商品にできなかった」と悔しい思いをしたという。

 「DSにも(スマホと同じく)カメラが付いていた。インターネットにつながり、公共の場でも使えた。本当に惜しかった


[引用元:itmedia.co.jp



やはりスマートフォンに対して悔しい気持ちはあるだろうなと思ってましたが、やっぱりそうだったんですね。DSの目の付け所はかなりスマホに近かったわけですから。

今でこそタッチパネルでゲームを遊ぶなんて当たり前の時代になりましたが、意外にもDS発表当時の反応は冷ややかで、セールス的にもすぐに爆発的大ヒットになったわけではありませんでした。

なので任天堂も『nintendogs』や『脳トレ』など、『Touch! Generations』シリーズを展開することで、画面をタッチして遊ぶ面白さを理解して貰うための努力をしてきました。

スマホであっという間にゲームアプリが普及したのは、そういったDSの土台があったお陰なのは間違いないでしょう。


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とはいえ、スマホほどのヒット商品にするには、結果的に携帯電話としての機能が必要だったわけなので、今となってはどちらにしろ無理だったと分かりますが(笑)

ただ、『脳トレ』や『えいご漬け』などでゲームユーザー以外を取り込もうとしたこと、カメラやインターネット機能を搭載して公共の場で利用できるようにしたことなど、任天堂がDSで目指していた方向性の更に上を行かれたという意味では単純に悔しい気持ちはあるでしょうね。



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